新年挨拶

令和6年1月1日
駐トルクメニスタン日本国大使

 新年おめでとうございます。

 2024年の幕開けをトルクメニスタンで祝うことができて大変うれしく思います。2023年は、6月のアルカダグ市オープニング式典への日本・トルクメニスタン友好議員連盟メンバー及びデジタル副大臣の参列、7月の外務政務官の当地訪問など、議会及び政府のレベルで両国の交流が再始動した年でした。

 経済分野では、日本のイニシアティブにより9月に「中央アジア+日本」対話・経済エネルギー対話が創設され、中央アジア5か国の経済閣僚との間で、第1 回対話が開催されました。12月のトルクメニスタン経済ミッションの訪日の際には、両国間の今後の経済協力について実りある議論が行われ、世界で唯一天然ガスからガソリンを精製することができるGTG プラントの包括メンテナンス契約の署名が行われました。日本企業のトルクメニスタンにおける活動も活性化しています。また、同じく12月に日本の精密機器メーカーである東京貿易ユーラシアとトルクメニスタン科学アカデミーとの間で科学技術協力に係る協定が結ばれました。これを機に科学技術分野における両国間の協力が今後更に発展していくことを期待しています。

 その他の二国間協力分野では、9月に日本の科学技術研究の拠点である筑波大学とオグズハン工科大学間の教育支援に係る協定が署名されました。また、同じく9月に草の根文化無償資金協力「アザディ記念世界言語大学日本語教育機材整備計画」の引き渡し式が同大学で実施され、日本の教育機材が同大学の講師や学生に使用されています。更に日本財団による国立図書館、アザディ大学、オグズハン大学に対する日本関連図書の寄贈がなされました。また、12月に第7回日本映画祭がアシガバット市及びトルクメンバシ市で開催され、トルクメニスタンの方々に日本を知ってもらう良い機会となりました。

 トルクメニスタンの教育機関における日本語学習者の数は、2015年の約50人から、2023年現在で1万3千人超を数えるまでに急増しています。日本への留学を希望する学生も年々増えています。日本大使館は、4月に日本語弁論大会、7月、12月には日本語能力試験、また、6月には国費留学生試験を実施しました。両国の架け橋となる人材が着実
に増えています。

 本年2024年は、第1回「中央アジア+日本」対話・首脳会合を開催に向けた調整が行われており、同対話の設立から20年の節目に、日本とトルクメニスタンを始めとする中央アジア諸国の協力の基盤は一層強固になると期待しています。

 今後とも日本とトルクメニスタンとの二国間関係の強化・充実に尽力したいと考えています。皆様の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 
2024年元旦
駐トルクメニスタン大使
佐々木 浩